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弁護士法人Martial Arts【第一東京弁護士会所属】代表弁護士 堀 撤兵

自益信託と他益信託

信託する財産の保有者は、信託契約上委託者と受益者を同一に設定することにより、その管理・運用を受託者に託し、発生する利益のみを受け取ることができます。これを「自益信託」と言います。自益信託では、信託の設定時に課税が発生することはありません。
一方、信託契約上委託者と受益者が異なる場合、委託者の財産は受託者に譲渡され、受益権は委託者から受益者に移ります。これを「他益信託」と言います。信託の設定時に、委託者から受益者へ信託財産が譲渡されたとみなされるため、適正な対価の授受がなかった場合には、寄附・受贈の関係が生じます。その場合の課税関係は以下のとおりです。

譲渡関係 委託者 受益者
個人委託者→個人受益者 課税なし※ 贈与または遺贈
個人委託者→法人受益者 みなし譲渡 受贈益課税
法人委託者→個人受益者 寄付金・役員賞与 給与所得・雑所得
法人委託者→法人受益者 寄付金 受贈益課税

※信託財産に係る債務を同時に信託財産とした場合は、負担付贈与通達(平成元年3月29日付直評 5 外)の適用によりみなし譲渡課税がされます。ただし、その債務が預かり敷金等の場合は、その金額相当額の金銭等の同時信託により、同通達の適用はされないこととなります。(照会事例「賃貸アパートの贈与に係る負担付贈与通達の適用関係」国税庁HP)

 信託期間中は受益者が信託財産に属する資産および負債を有するとみなされ、かつ、信託財産に係る収益および費用は、受益者の収益及び費用とみなされます。信託終了時に残余財産を受けるもの(残余財産受益者等。信託法182条第1項各号)が受益者と同一の場合には、信託の終了時に課税関係が発生することはありません。

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