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弁護士法人Martial Arts【第一東京弁護士会所属】代表弁護士 堀 撤兵

活用事例④トラブル防止効果(資産の防衛)

活用事例④トラブル防止効果(資産の防衛)

相談者C(55歳)父Aの保有財産は、賃貸用マンション2室の他、預貯金残高は、計5,000万円

 相談者C(55歳)は、父A(80歳)のことで悩んでいた。父Aは、昨年受けた人間ドックを受診した際、胃がんであることが判明し、急遽手術を行った。しかし、すでにがん細胞は、リンパをはじめとする他の臓器にも転移しており、手術を終えた現在も、抗がん剤治療および、放射線治療を続けている。意識自体は明瞭であるが、体力も徐々に低下しており、医師より、余命は長くて半年との宣告を受けた。相談者Cとしては、残された時間を父Aと過ごしたいと考えて、東京の自宅を売り払い、Aの実家である大阪へと転居した。
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相談者Cは、3人兄妹の次男であり、長男B(58歳)は、名古屋在住、長女D(52歳)は、福岡在住である。父Aの保有財産は、賃貸用マンション2室(資産価値は1億円および8,000万円)の他、預貯金残高は、計5,000万円である。現在、父Aの看病は、相談者Cの妻(専業主婦)が主として行っている状況である。

相談者Cの兄である長男Bは、音楽で生計を立てたい夢を諦めきれず、父の反対を振り切り、18歳のときに単身で上京した。その後、夢は破れ、まともな仕事に就くこともなく、ときどきふらっと帰省し、父Aに金を無心していた。母から父Aの入院および病状を聞いた長男Bは、突如病室に現れたかと思うと、父に多額の金の無心をした。自身の先が長くないことを悟った父Aは、すっかり弱気になり、久しぶりに会う長男Bに言われるがまま、預金残高から100万円程の口座通帳と印鑑を渡してしまった。

先月、長男Bが病院に現れ、父Aの面倒は長男の自分がすべて看ると言って、突如大阪へと引っ越してきた。相談者Cとしては、長男Bの長年の言動や行動から、それが真意であるとは到底信じることができなかった。気弱になった父Aの親心につけ込み、自分に都合のいい内容の遺言書を作らせようと企んでいると思い、警戒していた。そこで、相談者Cの発案により、父Aと長男B、長女Dの四人で話し合う機会を設け、父Aに、これまでの、相談者Cの介護行為の貢献度を考慮して遺言書を作成してもらった。内容としては、相談者Cにかなり有利な内容であった。ところが、程なくして、長男Bは、父Aと二人になるタイミングを見計らい、自分にすべての財産を相続させるという内容の遺言書を新たに作成した。

相談者Cおよび長女Dは、父Aの死後に、初めて遺言書が書き換えられたことを知り、愕然とした。法的に、長男Bと父Aが作成した新しい遺言書には、父Aの意思能力をはじめ、何らの不備もなかった。相談者C、長女Dには、遺留分減殺請求を行うことくらいしか方法は残されていなかった。(このケースにおいて、相談者C、長女Dが有する遺留分は各6分の1である)

相談者Cとしては、長男Bの勝手な行動を許すことはできないが、どうすることも出来ず、途方に暮れる日々を過ごしている。

家族信託を活用すればこうなる
  • →父Aを委託者、相談者Cを受託者とし、マンション2室と預金を信託財産とする!

    →マンションについては、管理・運営・処分を行う権限を相談者Cが有することとする。
    第一次受益者は父Aとし、第二次受益者は、長男B・相談者C・長女Dとする。

    →預金債権については、父Aの生前はその生活費・医療費等に充当する。万が一父Aが亡くなったときの葬儀費用もここから捻出する。
    さらに残金がある場合、その後の第二次受益者はマンション同様、長男B・相談者C・長女Dとする。
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