東京・福岡で家族信託実績多数の法律事務所・弁護士

弁護士法人Martial Arts【第一東京弁護士会所属】代表弁護士 堀 撤兵

活用事例⑮節税効果(相続税・贈与税の節税)

活用事例⑮節税効果(相続税・贈与税の節税)

70歳男性、Aさん

Aさんは、70歳の男性であった。
Aさんが親から相続した土地(以下、「本件土地」という)は、近年では価値があがっているため、Aさんはこの本件土地を、大手不動産業者に貸し、年間数百万円の収入を得ていた。
それ以外には、Aさんにはわずかな年金収入があった。
本件土地の価値は、相続税評価額7000万円であった。
Aさんの相続財産の中ではこの土地が突出した価値を持っているものであった。
Aさん自身の生活としては、固定資産税の支払いもあり、年金もわずかであるが、なんとか生活のできる状況であった。
Aさんは、妻がすでに亡くなっていなかったが、Bさんという娘が一人いた。
scheme
Aさんは、平成27年1月以降の相続について、相続税の基礎控除が縮小されたことから、娘にこの土地が相続されたときの税金を心配していた。

基礎控除額はAさんの場合

改正前:5000万円+1000万円×1=6000万円

改正後:3000万円+600万円×1=3600万円
となった。

そうすると、Bさんにかかる相続税は、約5倍になってしまい、500万円近くとなるのである。
Bさんは県外で主婦をしており、500万円近くの相続税を支払うことは無理であると考えられるし、Aさんも500万円もの貯金はとうていなかった。
Aさんは、そうであれば、今この本件土地をBさんに贈与したらどうかと考え、税理士に相談したが、贈与税は、相続税よりさらに高額になるとのことであった。
税理士はこれほどの価値のある本件土地で収益もあるのであるから、なんとか500万円を作るしかないのではないかと回答した。
しかし、Aさんはこれを調達できるすべもないまま亡くなったため、結局、Bさんは相続税を支払うために、本件土地を売却処分せざるを得なくなった。

家族信託を活用すればこうなる
  • →委託者を相談者A、
    受託者を適切な第三者(本件では仮にBの夫とする)とし、
    受益権者を相談者Aおよび長女Bとして、
    本件土地を信託財産とする信託契約を締結する。

    →受益者Bには元本受益権を、
    (委託者兼)受益者Aには収益受益権を与える。

    →受益者Aは、信託契約後も本件土地からの収益を受領し生活していくことができる。

    →相談者Aが80歳になった時点で、
    本信託契約を終了させる。この時点で、
    収益受益権を長女Bに移転させる。
    長女Bには収益受益権の取得に関する贈与税が発生する。
    (ただし信託期間の設定によっては、これをゼロにすることも可能)

  • 家族信託に関するご相談はこちら
  • 03-3505-5333 受付時間 9:30?18:30 土日相談可能(要予約)
  • メールで相談予約をする