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弁護士法人Martial Arts【第一東京弁護士会所属】代表弁護士 堀 撤兵

活用事例⑩意思尊重効果(遺留分対抗型)

活用事例⑩意思尊重効果(遺留分対抗型)

持ち家で妻のBさんと暮らす男性

 Aさんは、持ち家で妻のBさんと暮らす男性である。Aさんと、Bさんの間にはひとりっ子であるCさんがいた。しかし、Cさんは、AさんとBさんが甘やかして育てたこともあり、ずっと定職に就かず、Aさんの支援を受けながら、AさんとBさんが暮らす自宅不動産の近くのアパートで暮らし、たびたび金の無心をしに実家を訪れていた。
Bさんは、Cさんの行く末を心配して、厳しく接し、お金を渡さなかったが、Aさんが、Cさんにお金を渡していたため、CさんはBさんのいないタイミングを見計らってAさんのもとを訪れていた。親の心子知らずか、Cさんは、お金を渡さないBさんを疎ましく思っていた。
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Aさんの財産は、この自宅不動産(時価8000万円)のほか、預貯金が500万円である。自宅不動産に関し、Aさんは自分の死後、大切に住んできた自宅不動産に、Bさんに住み続けてほしいと思っている。

しかし、Cさんは、自宅に価値があることを知っており、常日頃から「Aさんが死ねば、自分はお金持ちになる」と周りに吹聴し、それが、AさんとBさんの耳にも入ってきていることから、Aさんの死後、CさんがBさんを追い出して自宅不動産を売り、そのお金を得ようとすることを警戒していた。

そこで、AさんとBさんは、弁護士に相談したところ、Cさんに遺留分相当額を相続させる旨を遺言書に記載しておくか、Cさんに、相続の開始前(Aさんの生存中)に、家庭裁判所の許可を得て、あらかじめ遺留分を放棄することができる遺留分放棄の手続をとらせればいいのではないかとのアドバイスを得た。

しかし、不動産の価格と比べて預金の額が多くないため、Cさんに遺留分相当額を相続させることはできない。また、定職もなく、Aさんの財産をあてにしているCさんが、遺留分放棄の手続に協力することは考えにくかった。

家族信託を活用すればこうなる
  • →相談者Aを委託者兼第一次受益者、
    妻Bを受託者、妻Bと長男Cを第二次受益者とする。

    →信託財産を相談者Aの一戸建て
    (時価8,000万円)および預貯金500万円とする。

    →相談者Aが死亡するまでは、
    妻Bは相談者Aが一戸建てに居住し続けるために必要な事務を信託事務として執り行う。
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